支援士活用のススメ ― IT活用を進める伴走者があなたに寄り添います

ITは「目的」ではなく「手段」であり、目標達成の橋渡しが情報処理安全確保支援士の役割です

いまや「ITを使わない事業」は存在しないと言っても過言ではありません。クラウドやAI、サイバーセキュリティ、働き方改革ツールなど、技術の選択肢は年々増えています。一方で、導入が目的化してしまい「システムを入れたのに成果が見えない」「高額なツールを契約したが使いこなせていない」という声も少なくありません。

私たち情報処理安全確保支援士(以下、支援士)は、こうした「IT迷子」にならないための伴走者です。重要なのは、ITそのものではなく、それを使って事業目的を実現すること。支援士は、経営課題と現場の状況をつなぎ、最適な手段としてITで橋渡しします。

支援士は「何でも相談できる窓口」

「ITのことなら何でもお願いできる」――これは支援士によくいただく評価です。しかし「何でもできる」というのは単に万能という意味ではありません。大切なのは、お客様がどんな目的を持っているかです。

支援士の役割は、事業のゴールを起点に、最適なITの組み合わせを一緒に考え、実現することです。そのため支援士が提供できるサービス内容は百通りどころか百万通り以上、ほぼ無限といえるでしょう。したがって「メニュー表」のように並べて、そこから選ぶというアプローチは適切ではありません。だからこそ、目的から逆算して手段を選ぶ考え方が重要になります。例えば――

  • 「新しい顧客を開拓したい」 → SNSマーケティングと顧客データベース活用
  • 「新規サービスを始めたい、ITを活用して広げたい」 → サービスをIT化するプロジェクト立ち上げ
  • 「社員のITリテラシーを高めたい」 → IT・セキュリティ研修

このように「経営課題」から逆算して必要な手段を選びます。ゴールを起点にITを自由に組み合わせる伴走者こそが支援士なのです。

他のIT事業者との違い

支援士とよく比較されるのが、SIer(システムインテグレーター)、アプリ開発会社、IT機器メーカーなどです。これらの事業者はそれぞれに専門分野を持ち、特定の製品やサービスを提供することに強みがあります。

一方で支援士は、「特定の製品やサービスを売ること」ではなく、「経営課題を出発点に最適な手段を選ぶこと」を使命としています。

  • SIerは「システムを作る・動かす」ことに特化
  • アプリ開発会社は「新しい機能やサービスを形にする」ことに特化
  • メーカーは「自社製品の強みを活かす」ことに特化

支援士はそれらを横断し、経営者の立場に寄り添って「どの手段が最適か」を見極める中立的な存在です。場合によってはSIerやメーカーと協働し、導入や運用をスムーズに進める橋渡しも行います。つまり支援士は「どのベンダーにも偏らないITの総合窓口」として、経営と現場の間をつなぎます。

支援士活用のメリット

  • 中立性:特定の製品やベンダーに依存しない提案が可能
  • 俯瞰力:経営・現場・ITの三者をつなぐ視点
  • 継続伴走:一度きりの導入支援ではなく、長期的な改善と運用の支援
  • 信頼性:国家資格としての倫理規範と守秘義務、専門知識

これらを活かし、支援士は「ITの便利屋」ではなく「事業推進の伴走者」として活動します。

▼まとめ ― 事業を前に進めるパートナーとして

ITはあくまで手段。「どんなシステムを入れるか」ではなく、「どんな未来を描きたいか」を出発点に、最適なITを選び抜く。それが、支援士の役割です。「ITのことなら何でも相談できる窓口」でありながら、「事業の未来を共に描くパートナー」として、ぜひ支援士をご活用ください。

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